第42回「上方漫才大賞」

新人賞候補の漫才は見ていたのに、受賞者は誰か知らない謎。やはり会場での笑いが一番多く、ネタ的にも技巧的にも上手かった「なすなかにし」が優秀新人賞を受賞したか。
今回見てて面白かったのは、のろしは声帯模写鎌鼬は中国人物まね、とろサーモンはボイスパーカッション、しんたくいぬいはバーテン、なすなかにしは灯油屋の掛け声と、ほとんどがマイク芸で丸カブリだっただけに、ネタの面白さもさることながら、ダラダラやらない、ツッコミのタイミング、すかし等の技巧がモノを言ったのではないかなと思う。正直、なすなかにし以外はネタが冗長でダラダラしすぎだった。
のろしととろサーモンのマイク芸は凄いんだけど、それがネタと上手く絡まっていなかった。のろしはただ上手いなぁって感じ。後、たまにマイクから離れすぎて声拾えてなかった。とろサーモンはただただ冗長。もっと、テンポ良くやって欲しかった。正直、その「場」の空気にもよるのだが、とろサーモンのメガネのキモサだけが際立って正直笑えなかった。これは鎌鼬も同じ。中国人似の言動に客ドン引き。というか、鎌鼬はもっと面白いネタがあるはずなのにな。
しんたくいぬいは、元モデルのイケメンの方が上手くない。そして、呼吸がいまひとつあって無い感じ。ネタとしても古い印象。
なすなかにし」はひたすら古典的お約束に徹したのだが、「間」が上手かったように思う。テンポ良く、客を飽きさせない。審査委員が若者で無いし、客層も広かった。「なすなかにし」以外はどちらかというと、若者向けのネタだった。そういう点で「なすなかにし」が一番笑いをとっていたのでしょう。